「デイケア」と「デイサービス」似ていますが、別ものです。どこがちがっていて、どう選べばいいのでしょうか?
「デイケアとデイサービスのちがいは、要するに医者がいるかいないかです」
(久坂部羊『廃用身』2003 幻冬舎)
デイケアとは
リハビリをやるために行くところです。「機能の回復」に主眼をおいています。ですから、リハビリに必要な器具が揃えられた部屋があり、専門家もいます。
つまり「通所リハビリテーション」です。
デイサービスとは
ご飯やお風呂、外へ花見に出かけたりと、生活や交流がメインです。もちろんリハビリをしてくれるところもあります。
つまり「通所介護」です。
専門的なリハビリをするか、交流を目的にするかの違い、というのが基本です。
選び方?
私の母の場合
今日できることを明日もしてもらうための訓練として、「デイケア」でリハビリをしてもらうことにしました。
施設にいるスタッフは資格を持ち、接客も丁寧で好印象。そのうえ、ショートステイ※にも対応できる大型の施設でした。
(※ショートステイとは、短期的に施設に入所し、身の周りの世話を受けること。ですから、家族のリラックスや旅行などに便利です。連続使用期間は30日以内)
しかし「デイケア」を辞め、「デイサービス」に移ることになったのです。
なぜか
あくまでも、母の通っていた場所は、という話ですが…
リハビリが始まっても眠ってしまう人が続出するらしいのです。「デイケア」の利用者には、やる気のある人が少ない。当然、身体の機能は落ちてゆく。その先にあるのは、車いす生活です。
総合的で大型の施設は、何となく安心です。しかし、コンビニ的な「デイサービス」の方が小回りがきいて、自分に適したことがやりやすい、ということもあります。
目的にあわせて施設を選択する
見学、体験通所を複数したうえで、比較検討するのがベストです。「見学の送迎アリ」と広告しているところは沢山あります。
実際の話「デイケア」「デイサービス」どちらが良いということはありません。ですから、「施設の方針」や「ケアの内容」をよく比較するべきです。
パンフレットを見比べるだけでも、特色をだしていることがわかります。例えばお弁当が美味しいとか、手芸をやらせてくれるとか。リハビリに力をいれる「デイサービス」もあるわけです。
(「デイケア」が悪いというつもりはありませんが、「デイケア」は割高です)
見学のポイント
スタッフの資格や笑顔をチェックするべきではありません。専門家がいなくても、適切な運動に力をいれているところもあります。
ですから、利用者さんのやる気をチェックしましょう。そこにいる人たちは、ケアを受けるご本人様のやる気と合いそうですか。
専門家がいない場合は、「機能訓練」と書かれています。「リハビリテーション」と書かれていた場合は、医師の指導のもと、特定の資格を持ったスタッフが指導におられます。作業療法士や言語聴覚士、理学療法士や看護師がいるということです。
まずは気軽に見学
「デイサービス」にしても「デイケア」にしても、すぐによそへ移ることができます。手続きが大変ということもありません。妙な営業もありません。気軽に見学へ出かけましょう。
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