病院は行って待たされる時代から、医師が来てくれる時代に変わりつつあります。
しかし、現状や現実はどうなのでしょう。
「在宅医療」や「訪問医」を福祉建築士の視点からご紹介します。
・「在宅医療」を受けるために最初にすること
病院には、「ソーシャルワーカー」という医療福祉の相談をしてくれる人がいます。主治医や看護師に相談するのもアリです。
また、ケアマネジャーがいる方は、そちらの方が早いかもしれません。
まずは身近な専門家に相談です。
・具体的には何をする?
在宅での主治医を誰にするかを決めます。
かかりつけ医が、訪問医もされているならラッキーです。そのまま継続することができます。
ですが、かかりつけ医が訪問診療をしていない場合は、訪問医を探す必要があります。
ポイントは、動けるうちにやっておく、です。
・在宅医療は急にはじまる!
理由は大きく2つあります。1つめは、ちょっとした病気やケガがきっかけで、急に通院ができなくなってしまう。
もう1つは、徐々に外出が辛くなり、ある日突然リミットを超えてしまう。この2つです。高齢になれば、どちらのリスクも高まる一方です。
早く、かかりつけ医に相談するべきですが、言い出しにくおかもしれません。先延ばしにしたい気持ちもわかります。
残酷なようですが、訪問医は数が少なく、多忙で、急には来てくれません。自分の患者を優先するからです。(訪問医はこれから増えていくはずですが、高齢者も増えていく…)
元気なうちに、思い切ってシフトしておくのが一番です。
・「往診」と「在宅医療」は別物
かかりつけ医が「往診」をやっているから、訪問医になってくれるだろうと思ってませんか?
「往診」と「在宅医療」は違います。
「往診」は、患者が動けないとき、臨時にお願いする診療です。普段は、こちらから診察を受けに行くことが前提です。
「在宅医療」は、あらかじめ計画のうえ、訪問してもらうことです。普段から通院できない状態です。病状が安定しているなら、1か月に1度など定期的に診てもらいます。
・「在宅医療」は、どこまでできる?
実はどんな病気でも在宅で大丈夫です。
特殊な装置が必要な場合でも、24時間対応が必要でも、在宅医療は可能です。ひと昔前では考えられないほど、来てくれるスタッフの種類も数も増えています。
もちろん、急変時は祝日でも深夜でも来てくれます。
小さな変化でも、家族が判断するのではなく、連絡して相談することができます。緊急性が高いと判断されれば、救急車の手配もしてくれます。
・看取りまでしてくれる
確認が必要ですが、家族がその気なら、してくれることがほとんどです。ちなみに、あわてて連絡する必要はありません。
・かかりつけ医をチェック!
相性というものがあります。かかりつけ医を替えることも可能です。まず、チェックしてみましょう。
1、話は聞いてくれますか?
2、きっちり診てくれますか? 書類ばかり見てませんか?
3、わからないことを「それはどういうこと?」と訊けば、わかりやすく答えてくれますか?
4、他の専門医との連携はとれていますか?
医師も人間です。相性のよくないかかりつけ医に我慢することはありません。
患者が医師と診療方法を選ぶ時代になったのです。
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