勝手に手すりをつけない
壁に手すりを取り付けてしまう人がいる。実は、危険なことだ。
一般の住宅の場合、壁に手すりをつけると予測して設計しないからだ。手すりにするなら、その壁はコンパネを利用するなど下処理をしておかなくてはならない(普通はしていない)。
何も処理されていない壁に手すりをつけると、最悪の場合、手すりが外れて怪我のリスクがある。
壁はどんな下処理をされたものか、触った感触だけではわからない。針のようなもので刺して調べることも可能だが、いずれにせよ素人大工で手すりをつけるのはおすすめできない。
だが、できることもある。それも簡単に。順に説明してみよう。
ものを捨てるだけでも効果はある
廊下をバリアフリーにして移動を楽にしたいのだが…、なんて相談はよくある。
まず、移動に使う通路をよく観察していただきたい。邪魔なものはないか? ものを片付け、掃除するだけでも、効果はある。
片付けるものは、本当に何もないだろうか。家具で通路を狭くしていないか? ダンボールや紙ゴミを置いていないか? その健康器具は使っているのか?(ハンガーラックになっていないか?)植物を通路に置いていないか?
コーナーガードをつける
歩行器・歩行車というものがある。足腰が弱くなると、押して歩くサポートをしてくれる器具だ。すでに使っておられるかもしれないが、今後、屋内も歩行器・歩行車を使うことが想定される。
だが、室内は細かいカーブが多い。壁紙や塗装は歩行器・歩行車がこすれて下地がむき出しになることもある。
コーナーガードはホームセンターや百均で手に入れることができる。最近では多様な色も販売されている。両面テープがついており、きれいに取り外せるタイプのものもある。
色選びは、あてがう場所の同系色を選べばまず問題はない。
トイレのドアを取り外す
高齢になれば、一秒でも早く用を足したいもの。なれない歩行車を操縦して、トイレのドアの開閉、服を脱ぎ腰をおろす。どこか時間を削るとすれば、トイレのドアの開閉だ。
トイレのドアは外しても構造上の問題はない。ドア部分はカーテンやノレンで代用すれば事足りる。できれば、厚手のカーテンがベストだ。
ただし、注意して頂きたいのは「ドアは重い」ということ。取り外す場合、二人以上で作業をして頂きたい。
トイレの失敗は、自信喪失につながりやすい。臭いの問題もある。大変な作業だが、ぜひおすすめしたい。
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